小学校教師は子どもたちの未来を作る夢のある仕事です。教員採用試験を受験するときには、熱い思いを持っている人が多いです。
しかし、2〜3年目くらいから「辞めたい」と言い始める人が増えてきます。公務員なのに辞めるなんてもったいないという人もいますが、実際「教師を辞めたい」という人はとても多いのです。それはなぜなのでしょう。
教師を辞めたい理由は?
①労働時間が長い
小学校教師の労働時間はとても長いです。私は朝5時に家を出て、夜9〜10時頃帰宅という生活を何年もしていました。私の場合、学校まで1時間半と通勤時間も長かったので仕方がないのですが、それでも労働時間の長さは異常です。
若い人ほど、行事(運動会や学芸会)の際、責任のある仕事が回ってきたり、大変な校務分掌を任されたりします。授業の準備で時間がかかるのに、学校の仕事も多いので、遅くまで家に帰れないという現実があるのです。
この労働時間で残業代も出ないのでボランティア精神のある人や子どものためなら…と頑張れるやる気のある人にしか小学校教師は勤まりません。
②ストレスが多い
小学校教師は、ストレスが多い仕事だと言われています。保護者との関係、子どもとの関係、同僚や管理職との関係、たくさんの人間関係で成り立っているので、様々なストレスがあります。なにが教師のストレスになっているのかをまとめていました。
・授業準備に時間がかかる
毎日6時間分の授業の準備をしなければなりません。授業の流れやプリントを用意しているといくら時間があっても足りないのです。
・児童への接し方が難しい
アスペルガー症候群、注意欠陥・多動性障害、自閉症、発達障害の児童が増えています。時間のない毎日の中で、これらの子どもたちに対応するのはとても難しいです。対応方法を勉強する時間がないのが現実です。
・学級崩壊に近い状態になることがある
学級崩壊になることは珍しくありません。そういう場合、いじめや物かくしなどトラブルが次々に起き、対応に追われます。大変な状態は教師も苦しいのに、報告書類なども増えるため寝る時間さえなくなるのです。
・保護者との関係が難しい
モンスターペアレントと呼ばれるような保護者もクラスに1人くらいいます。上手にやり過ごせればよいのですが、言われたことを真に受ける真面目な性格だと病気になるのも分かるような理不尽な要求をされるのです。夜中に電話をしてくる保護者もいます。
・委員会・クラブ活動の負担がある
委員会やクラブの準備や指導も行わなければいけません。クラブ活動は得意なものを担当するわけではないので、そのスポーツの教え方やルールを勉強する必要があります。
・教えたいことが自由に教えられない
管理職によっては、教員を厳しく管理しています。授業で教えたいなと思うこと、教室に掲示したいと思うもの、自由にさせてもらえないのです。
③「教える」以外の仕事が多い
・デスクワーク仕事が多い
提出しなければならない書類が多く、デスクワークをするのも小学校教師の仕事です。学級通信など家庭への配布物も管理職の許可が必要なため、そのための書類作成が必要です。
・研修が多い
何かと研修があります。PC研修に英語研修。研究授業の準備。日常の授業の準備ができていないのに、「これを今やる?」というような研修が多数あります。
まとめ
小学校教員は、子どもたちの成長を1番近くで見られるし、ドラマティックな毎日を送ることが出来る素敵な仕事です。でも、過酷な労働条件であることは間違いありません。
「教師を辞めたい、転職したい」という人が多いのも分かるような気がします。
私の友人には、小学校教員から他業種に転職した人もたくさんいます。