音楽の授業が苦手という先生方からの話をよく聞きます。
ちなみに、私は音楽が一番好きな授業です。子供たちの反応が素直に返ってくるし、なにより子どもたちの一生懸命歌っている顔、声が好きなのです。
低学年音楽の授業のコツ
①飽きさせないこと
低学年の子供たちは好奇心好奇心旺盛ですよね。でもその分、飽きやすいのです。とにかく授業はテンポよくすすめることが大切です。
②同じことを繰り返す
低学年では「次にやることがわかっている」ということが安心感につながり、授業に集中できるようになります。1年生の音楽の授業では、はじめの10分と最後の5分は一年間同じことをやるようにしていました。「繰り返し」を使うと音楽が苦手な子も授業についてきてくれますよ。
③歌いながら体を動かせるものを
1年生に難しいことを話してものってくるはずがありません。低学年において、音楽と体育の授業は似ていると考えてください。歌いながら、リズムを叩きながら、体を動かせるものをたくさん取り入れると良いです。
では、実際の授業の例をご紹介します。
1年生の音楽授業【導入】
①あいさつの歌
「こんにちわー(ド)」「こんにちわー(ミ)」「こんにちわー(ソ)」
②あんたがたどこさ
あんた方(がた)何処(どこ)さ 肥後(ひご)さ
肥後何処さ 熊本さ
熊本何処さ せんばさ
せんば山には 狸(たぬき)がおってさ
それを猟師(りょうし)が 鉄砲(てっぽ)で打ってさ
煮てさ 焼いてさ 食ってさ
それを木の葉で チョッとかぶせ
2人組を作ります。
手拍子しながら歌い、「さ」のところで、手を合わせる。
二回目は「さ」のところで頭に手をおく。
三回目は「さ」のところで足に手をつく。
③リズムに合わせて返事をする
リズムに乗って、先生「○○さん」子供「はーい」というやり取りをする。
先生「女の子」 子供「はーい」
先生「1号車さん」 子供「はーい」
先生「3班さん」 子供「はーい」
先生「おりこうさん」子供「はーい」
先生は手拍子をしながら、そのリズムに合わせて返事ができるようにする。
個人名をいうときは、慣れてきてから、できそうな子から指名していく。
成功体験をさせて、みんなに音楽を好きになってもらう。
あまりに全員続けるとテンポが悪くなるので、毎回、何人かだけ。
④ずいずいずっころばし
ずいずいずっころばし ごまみそずい
ちゃつぼにおわれて どっぴんしゃん
ぬけたら、どんどこしょ
たわらのねずみが 米食ってちゅう、ちゅうちゅうちゅう
おっとさんがよんでも、おっかさんがよんでも、いきっこなしよ
いどのまわりで おちゃわんかいたのだあれ
グループ(班)ごとに 円になり、両手を軽く握って前に出す。
こぶしの中に指が一本入るくらいのアナをあけておく。
最初のリーダーは 、教師が指名する。(右前に座っている人など)
歌に合わせてリズミカルにその人差し指をみんなのこぶしの穴の中に順番に入れていく。
最後の「だあーれ?」の「れ」の時に、リーダーの指が入ってる人が次の鬼 となる。
時間によってかもめかもめ、ひらいたひらいたなどもやっています。
⑤クラスの子どもたちの好きな歌
毎回3曲〜4曲続けて歌います。
子どもたちがよく知ってる楽しく歌える曲、自然に体が揺れるような曲を選びます。
よく歌っていたのは、
にじ (作詞:新沢としひこ 曲:中川ひろたか)
パレード (作詞:新沢としひこ 曲:中川ひろたか)
はじめの一歩(作詞:新沢としひこ 曲:中川ひろたか)などです。
童謡でもなんでもよいと思います。
教師が楽しそうに歌うことが大切です。
日常にふと返る暇がないくらいテンポよく、次々に歌わせます。
1年生の音楽授業【最後の5分】
鍵盤ハーモニカをやることが多いです。鍵盤ハーモニカの日と決めて、その日だけ練習させるのではなく、毎回、少しずつ親しませることで苦手な子が減っていきます。
このやり方を実践した結果、クラスアンケートでは、9割以上の子が「音楽が好き。」と答えてくれました。ぜひ実践してみてください!
最後に音楽関連のオススメの本をご紹介します。参考にしてください。
リズムの良い子に育てよう リトミックってなあに ドレミ楽譜出版社